宇宙空間での拠点防衛用に開発された大型機動兵器。コード・ネームの「デンドロビウム」はランの一種の学名(セッコク属の多年草で、1,500種もの派生種を擁する)で、花言葉は「わがままな美女」。MSユニットの「ステイメン」と、モビルアーマー (MA) 状のアームド・ベース「オーキス (ORCHIS, ランの花の意。特にオルキス属の肥大した根をもつ地生ランのこと)」で構成されている。
オーキスの開発は試作1号機および2号機とは別のチームであり、グループ企業の航空・航宙機部門や、MA開発経験のあるMIP社出身者を招聘し、専属の開発チームを特別編成している。
一年戦争時に公国軍のMAの脅威を目の当たりにした連邦軍は、それに対抗しうる兵器開発の必要性を痛感し、開発に着手する。しかし、MAはMSと接近戦になった場合の意外な「もろさ」が欠点であった。そこで本計画の開発陣は、MAの機体にMSを組み込むという発想の転換をおこなう。こうして本機は「最強の機動兵器」として、MSとMAの性能を併せもつ機体として製作される。
出撃以降も武器の換装が可能で、遠距離から近距離まで多様な戦況に対応することができることから、巨大な武器庫を抱えたMSとも言え、書類上はMSとして登録されている。しかし、オーキス自体も膨大なプロペラントによる機動力と長大なビーム砲、巨大なクロー・アームを装備し、旧公国軍のMAに拮抗しうる戦闘能力をもっていることから、「MS搭載のMA」とされることもある。コア・ブロック・システムおよびGアーマー・システムの発展型でもあり、設計に当たってはFSWS計画の一環である重装フルアーマーガンダムを基本的に踏襲している。
1機でMS数個中隊に匹敵する戦力をもつため[48]戦略兵器として運用可能であり、単体で拠点防衛のみならず拠点攻略までも可能としている。また、旧公国軍のMAのようにビーム兵器主体にかたよらず、攻撃手段の選択肢が広いことも特徴となっている。しかしその一方で、複雑な火器管制システムはパイロットに瞬間の判断力、洞察力、未来予測、機械のメカニズムに対する理解力を高レベルで要求するものとなり、その結果「使う者を選ぶ機体」になっている。また、一説には本機の生産と運用にかかるコストは通常のMSの100倍ともいわれる。
0083年10月4日にロールアウトし、28日からAE社の大型ドック艦「ラビアンローズ」を母艦としてトライアルが開始される。
本機の実戦運用における評価としては、火力に注目すれば「当時最強」の呼び名に相応しいが、機動性に優れたMSを相手にした戦闘では想定したほどの戦果をあげられず苦戦を強いられたとする資料もある。