OVA『機動戦士ガンダム0083 STARDUST MEMORY』に登場。メカニックデザインは明貴美加。ラフデザインの段階では上半身はザクIIそのものであったが、画面上がザクばかりになってしまうという意見があり、頭部デザインが変更された。
ジオン公国残党軍「デラーズ・フリート」の量産型宇宙戦用MSで、同組織が一年戦争後に独自開発している。「茨の園」で宇宙世紀0083年5月から生産を開始し、30機ほどが生産され、偵察や陽動作戦に使用されている。
深刻な物資不足に悩む公国残党軍の台所事情を反映したかのような機体で、破損したザクII F2型の上半身にガトル戦闘爆撃機のプロペラントタンク兼スラスターを足部分に組み合わせ製造された。このため、地上での歩行機能は有していない。武装は右腕のマニピュレーターを排除し装備された3連40ミリバルカン砲と、戦艦の装甲を流用した左腕部シールドに固定されたビームサーベルのみで、戦闘能力は低い。なお、ビームサーベルは本来出力不足で使えないので、シールドに小型ジェネレーターとエネルギーCAP、冷却ユニットを組み込んで使用可能にしている。
プロペラントタンクはAMBAC作動肢としてはほとんど機能せず、運動性は非常に低い。代替措置として両肩に球状のスラスターポッドを設置しているが、それでも通常のMSには遠く及ばなかった。ただし直線のみの加速性能は非常に高く、リック・ドムに匹敵するといわれている。
ほとんどの機体はデラーズ紛争で失われたが、残存機体はアクシズへと渡り、その後ネオ・ジオン残党「袖付き」でも運用されている。「袖付き」ではバルカン砲がガトリング・ガンに換装されているが、攻撃力強化のためより「哨戒偵察任務用のセンサーユニット」としてのもので、起動時にはセンサー有効半径が大幅に拡大する(センサーはガザシリーズのシステムの部分流用)。
プラモデル「HGUC ドラッツェ」では、右腕がマニピュレーターのままで「袖付き」仕様機のガトリング・ガンを手持ち式とした機体が設定されている。
『0083』第5話冒頭、ガンダム試作2号機の回収任務にあたったムサイ級軽巡洋艦ペールギュントと僚艦から6機が発進し、3隻の連邦軍サラミス改級宇宙巡洋艦と交戦、撃沈に貢献した。第8話ではガンダム試作1号機 フルバーニアンに白兵戦を仕掛けるも返り討ちにされた。12話ではモンシアの搭乗するジム・カスタムに突撃し左腕を吹き飛ばしたものの機体が負荷に耐えられずに爆散した。
『0083CDドラマ ルンガ沖砲撃戦』では、パプア級輸送船の放出した偽装コンテナの中から1機が出現、フルバーニアンに撃破された。
劇場版『機動戦士ΖガンダムIII A New Translation -星の鼓動は愛-』では、アクシズ側にも配備されており、グレーに塗装された本機が哨戒飛行している。
アニメ『機動戦士ガンダムUC』では、紫に再塗装し「袖付き」の装飾が施され、パラオの哨戒・偵察用限定の機体として稼動している。