『MSV』で詳細な設定が追加され、のちに『ΖΖ』やアニメ版『UC』にも登場。後者ではカトキによって改めて設定画が描かれたが、腹部を除き原典をほぼ踏襲している(後述)。
ズゴックの改良発展型、派生型あるいは姉妹機とされる。格闘戦用MSで、ロケット砲やビーム兵器などの固定武装をもたない[15]。第2期水陸両用MSとしてズゴックと並行して開発され、ズゴックの制式採用後に一時ペンディングされるが、アッグシリーズと連携して作戦行動できるように改設計され、特務用MSに転換されている。その際に格闘用に特化され、火器類の内装案は排除されたため、特務用MSの中ではもっとも一般的なMSに近い。開発はキャリフォルニアベースでおこなわれている。
ズゴックと異なり陸戦を主体としているため、ランドセルは地上で効果を発揮できる方式にあらためられている。ただし、足裏にはほかの水陸両用MSと同様にスクリュー式の推進機が装備されている。水空冷ハイブリッド式のジェネレーター冷却装置が使用できないため、ズゴックよりジェネレーター出力は低い。胴体中央に位置するモノアイ・カメラはほかのMSより大型で光学的な性能は良好、広範囲に可動し、それを防護するカバーも堅牢な造りになっている。発光系・発火系兵器を採用しない質量切断兵器のみで統一された固定兵装類は、あまりにも割り切った設計であると評されるが、ジャブロー潜入時において敵に察知される可能性を最大限まで抑え、作戦を遂行するための必然であるともいわれる。なお、本機は量産されたとするものと、試作機に終わったとする2説がある。カラーリングは赤・白・黒を基調に一部黄色で塗られたものと、ズゴック(量産型)に似た水色とダーク・グリーンを基調とする2種類があり、後者は「ジャブロー攻略戦機」として攻略用に調整された機体であるとする資料もある。
漫画『機動戦士ガンダムUC 『袖付き』の機付長は詩詠う』では、上記の機体が残存部隊とともに残党軍のアジトである洞穴へ帰還したあとに、アジトを襲撃する海賊との戦闘に参加している。ブーメラン・カッターは再装填されていないが、左腕は修復されて引き続きヒート・ソードを装備しているほか、マラサイ用のビーム・ライフルを装備するために右手のマニピュレーターを通常のMSの物に交換している。上陸を図る敵部隊をビーム・ライフルで迎撃したり、ハイゴッグを撃破するなど主戦力のひとつとして活躍し、ほかの水中両用MSとともに無事脱出を果たす。パイロットについては不明。