OVA『機動戦士ガンダム 第08MS小隊』に登場。メカニックデザインはカトキハジメ。OVA『機動戦士ガンダム0083 STARDUST MEMORY』に登場したF2型ザクの系譜に沿ったデザインとなっている。名称は、OVA発売当初の文献では通常型同様の「MS-07B グフ」とされていた。当初の予定では「グフ=青」のイメージを崩したく、頭部アンテナのみ赤く全身は黒(映像ではわかりづらいのでグレーで表現)とされていたが、スタッフの反発を受けて変更された。監督の飯田馬之介によれば、決定稿のカラーリングは青に見えるグリーンとのこと。また、全身グレーの塗装はグフ・フライトタイプに受け継がれている。
固定武装化により失われたグフの汎用性を、左手を通常のマニピュレーターに戻し内装火器を外付けにすることによって確保し、遠距離戦闘への対応も主眼に入れた仕様で、07B系のうち最後期に生産されたもののひとつ。飛行タイプの試作のためにジオン本国で再設計・生産されたパーツを多用しているといわれており、一説には08系の技術導入を良しとしないジオニック社の技官により同社の純正品のみで建造されたハイエンドな機体であるともいわれる。運動性・機動性ともにキャリフォルニアベース純正のグフとは一線を画することから、「グフカスタム」と呼称されることが多い。
内部構造は従来機から大きく変更されていないが、統合整備計画の影響が濃厚であり技術の熟成が反映されている。頭部にはジオン本国で生産されたパーツやデバイスが多く実装され、空間把握能力に優れているといわれ、高所から俯瞰しての索敵能力は偵察機並みであるとも噂される。コックピットは、共通規格の第2期生産型を採用している。脚部は、従来型より多少跳躍高度が改善されている程度である。
一年戦争末期に投入されているため、配備数は多くない。しかし、幾人ものエース・パイロットの愛機として赫々たる戦果を挙げており、07系MSの最高傑作であると評価するものも多い。
『08小隊』第10話では、ジオン東南アジア方面軍アプサラス開発基地所属のノリス・パッカード大佐が搭乗して奮戦し、ヒート・ロッドを用いることでジェット・コア・ブースターと空中戦を演じる。その後ザンジバル級の病院船ケルゲレンの脱出を支援するため、本機を駆って再度出撃。量産型ガンタンク3機を護衛する第08MS小隊の陸戦型ガンダム2機とガンダムEz8とを単機で相手にするという不利な戦いであるが、建造物を利用した戦法で翻弄し、量産型ガンタンク2機を撃破する。最終的にガンダムEz8との白兵戦での一騎討ちに敗れて撃破されるが、胴体を両断されながらもなお3連装ガトリング砲を放ち、残りの量産型ガンタンクを破壊し、作戦を成功させる。
OVA『機動戦士ガンダム MS IGLOO2 重力戦線』第3話では、オデッサに配備された機体が登場する。陸戦強襲型ガンタンク小隊に対して突撃を敢行するが、陸戦型ジム小隊の挟撃を受けて撃破される。
OVA『機動戦士ガンダムUC』ep5では、宇宙世紀0096年に本機のガトリング・シールドを「袖付き」のギラ・ズールが使用している。漫画『機動戦士ガンダムUC 『袖付き』の機付長は詩詠う』によれば、これはジオン残党軍カークス隊のクイント中尉が一年戦争時に撃破された仲間の機体から回収したもので、グリプス戦役時にはスキウレに乗った彼女のザクIIに装備され、宇宙でも使用されている。