マルドゥック機関によって選出された3人目のEVAパイロット(サードチルドレン)。
幼い頃に母親を亡くし、特務機関ネルフの司令官である父・碇ゲンドウとも10年以上離れて暮らしていた。だが、ある日突然父親に呼び出され、EVA初号機に乗り込み使徒と戦う事を強要される。
シンクロ率は初搭乗時から43%と高かったが、その後幾度もの戦闘をこなしていく中で更にシンクロ率が向上していき、より優れた働きを見せるようになる。しかし、ネルフ本部襲撃の際にシンクロ率は遂に400%を突破した事で、一時的に初号機に取り込まれ肉体はLCLとなり同化してしまう。その際に彼は、幼い時の記憶を徐々に取り戻していく事となり、また人類補完計画に必要な最重要ファクターの一つとして、その存在が重要視されていく事となる。
物語開始の時点で、幼少期に父ゲンドウに捨てられたと思っているため、彼には不信感を持つ一方で父親への思慕の感情も捨てきれず、母・碇ユイとは物心がつく前に死別していた事で、「家族」との愛情や距離感が全く掴めないまま生活している。他人との接触を極端に嫌う内向的な性格だったが、葛城ミサトやクラスメイトの鈴原トウジ、相田ケンスケ、そして同じEVAパイロットである綾波レイ、惣流・アスカ・ラングレーらと接するうちに、人間関係を構築し徐々に心を開くようになっていく。しかし、そんなシンジをまるで理解しようともしないと思えるゲンドウの行いが原因で、トウジやケンスケとの友情は参号機事件を機に破綻、レイもまた「三人目」に代わった事で関係性がリセットされ、更にアスカまでもが加持リョウジの死によって精神崩壊を引き起こしてしまった事で、築き上げた人間関係がほぼ全て消滅した事で再びシンジは精神面でも一人の人間として孤独となる。この時点でもミサトはシンジの事を気にかけてはいたが、ゼーレとゲンドウの動きを警戒し始めた事と自身の目的に向けて動き始めた事で接する機会が減る。ゲンドウとは参号機事件をきっかけに完全に険悪な関係となり、その後第14使徒ゼルエルのネルフ本部襲撃後は、彼とも一切会話をしなくなった。結果として彼は心理状態に加え、日常生活の個人としても完全に孤立した状態となった。
直後、自分と同年代の少年である渚カヲルと出会ったシンジは、彼と新たな友情を築きつつある。しかし、彼こそがゼーレが補完計画のために送り込んだ最後の使徒・タブリスであった。カヲルは搭乗者がいなくなったEVA弐号機を操り、アダムとの融合を果たす為にセントラル・ドグマに向かう。この際に彼が最後の使徒であると知らされたシンジは壮絶な交戦を繰り広げた末、シンジは彼の望みをかなえる形で彼を手に掛ける事となった。カヲル殺害後、その精神は半ば破綻寸前にまで陥り、シンジはEVAに乗る事を完全に拒絶するのだった。これは、他の誰よりもシンジに対して好意を示し、気持ちを汲み取ってくれたカヲルが使徒だった事で使徒が本当に倒すべき敵なのか分からなくなった事、そして流されるままにエヴァへ搭乗していた事で、結局何もかも失ってしまった事から、「何も知らない自分は戦わない方がいい」という結論を導き出したためでもあった。
そして旧劇場版では完全な鬱・無気力状態となり、ネルフが戦略自衛隊の強襲を受け制圧されていく中も座して死を待つのみとなってたが、ミサトにより救出され、セカンドインパクトの真実や補完計画とサードインパクトの狙い、シトとヒトの正体について聞かされる。ミサトが自らの死と引き換えにシンジを初号機に導き、初号機自身も自ら動きシンジを自身に搭乗する様促す。そうして最後の出撃をしたシンジは直後に、EVA量産機によって無残に蹂躙されたアスカの弐号機を目撃、その自我は遂に崩壊しゼーレの計画通り、補完計画完遂の最後のピースとして利用される事になる。精神世界での自身(自己から見た他者の姿を取った自己)との対話と葛藤の末に、シンジはゲンドウやゼーレが目指していた『補完された世界』よりも、『傷つき傷つけられる現実世界』への回帰を望み、最終的にゼーレの計画は失敗。綾波レイと融合した第1使徒アダムと第2使徒リリスは自己崩壊を引き起こし、レイとカヲルの魂、そしてEVA初号機のコアに宿っていた母・碇ユイの魂と別れを告げたシンジは、同じく補完の拒絶をしたアスカと共にLCLの海から復元され、現実世界に帰還するのだった。
物語のラストにて幾ばくかの時間は過ぎ、シンジは精神世界で自分を拒絶していると思っていた「最初の他人」であるアスカを絞め殺そうとするが、それに対するアスカの「行動」から彼女の気持ちを悟ったシンジは、首を絞める事を止めて泣き崩れ、エヴァンゲリオンの物語は『終劇』を迎える事になった…。