CVの最高司令官にしてコスモ貴族主義の名の下で「無差別の粛正」を旨とする「鉄仮面」ことカロッゾ・ロナ大将テンタクラー・ロッドシア・プロジェクト」の遂行のために開発された、試作型MA。その外観は5枚の花弁を持つ巨大な花を想起させる、人型を外れたMAの中でも特に異彩を放つ機動兵器である。本機にはバイオ・コンピューターの導入など先鋭的な技術が多数導入されており、宇宙世紀0120年代の技術を結集した機体といえる。ただしカロッゾは、総帥であるマイッツァー・ロナにも秘密で本機を開発している。
制御はカロッゾ・ロナの鉄仮面と直結した光ファイバー経由で脳波コントロールによって行われる。これはカロッゾがCVに参画する以前から研究していた思考機器操作の研究の発展形にあり、「ネオ・サイコミュ」とも呼ばれる。コクピットは“茎”にあたる中央ユニット先端に位置し、MSやMAのものとしてはきわめて珍しいキャノピー式の半露出構造となっており、リニアシートや操縦桿さえ有していない。これはカロッゾがノーマルスーツなしで宇宙空間に出られる身体機能を有していたことを前提とした、有視界戦闘のためと考えられる。上述のネオ・サイコミュ・システムは、機動からテンタクラー・ロッド125基を含む豊富な武装による攻撃行動に至るまですべて機体制御をパイロットの思考のみで可能とするが、無論、常人にそれができるはずもなく、機械的な強化を施されたカロッゾの専用機として設計されている。
カロッゾが搭乗してCV艦隊旗艦のザムス・ガルから出撃、月から出撃した地球連邦軍の増援艦隊を一瞬で壊滅させると、続けてシーブックが搭乗するガンダムF91とカロッゾの実子ベラ・ロナの搭乗するビギナ・ギナと交戦を開始する。圧倒的な攻撃力とIフィールドによる鉄壁の防御力で2機を追い込み、懐に飛び込んできたビギナ・ギナをテンタクラー・ロッドで拘束、中破に追い込む。しかしこのとき、カロッゾが個人的感傷に駆られて自ら手で直接ベラに恐怖を与え屈服させるため、ラフレシアのコクピットから離れてしまう。このタイミングでF91がリミッターを解除し、ガンダムF91の「質量を持った残像」に翻弄され始める。加えて、自機周辺に引き寄せていたビギナ・ギナの残骸に対しF91が砲撃、熱核反応炉を爆発させた衝撃により花弁ユニットの1基を失う。更に焦燥に駆られて攻撃を続けるカロッゾだったが、最終的にラフレシアのコクピット間近に迫ったF91の残像に対しテンタクラー・ロッドが攻撃を行い、カロッゾ自身を撃ち抜くかたちで自滅、爆散する。
小説版では「F91が至近距離からラフレシアのコクピットにヴェスバーを撃った。ラフレシアの前に現れたF91の残像に対しテンタクラー・ロッドが攻撃を仕掛けていたため、ラフレシアに対し攻撃したように見えた。」と説明されている。