パラス・アテネと同じくジュピトリス製の機体で、バックパックの大推力高機動スラスターや安定度の高い脚部からシロッコの趣向が垣間見える。重MSに分類されることもある。
索敵・哨戒・情報収集を目的とした試作機であり、その能力に優れる。頭部にさまざまなセンサー機器類を内蔵するレドーム、左前腕部にレーザー・センサーを装備している。また、機体全体に帯磁シールドがほどこされており、高度なステルス性を発揮する。搭載されているコンピューター・システムは大型システム並みの情報処理能力をもっており、センサーからの情報をリアルタイムで解析し、ジ・Oやパラス・アテネにレーザー通信で送信する。また、前線の情報を司令部に常時送信し、的確な戦況判断を可能にするのも本機の主任務である。機体自体の性能に特筆すべき点はないが、これはセンサー系のノイズを軽減するために機体の出力を制限しているからである。武装は、自衛用に近接戦闘用のものを装備する。
第44話で初登場。サラ・ザビアロフ曹長の専用機となり[67]、ゲターに乗りハイザック2機を従え、シロッコがゼダンの門に赴く間のジュピトリス後方の索敵を命じられるが、「陽動」と称してアーガマを襲撃する。迎撃に出たΖガンダムと交戦し、ビーム・サーベルで右腕を切断され衛星基地跡に逃げ込み、機外に出たサラはカミーユに拘束され捕虜となる。第45話では、本機はアーガマに回収されていてデッキにあり、シールドを除く右腕は修復されている(ただし、シーンによってはシールドを装備している)。ゼダンの門攻略戦の最中、パラス・アテネのアーガマ襲撃に乗じてサラが本機で脱走し、カツのGディフェンサーやエマのガンダムMk-IIと対峙したあとにパラス・アテネと合流して戦線を離脱する。
第46話ではふたたびシールドを装備し、ジ・Oおよびパラス・アテネとともにグワダンに赴く。ジ・Oとともにデッキに着艦し、サラは機内で待機する。シロッコがクワトロに肩を撃たれたのを感知したサラは、ビーム・ガンで艦内に穴を開けて脱出路を確保する。その後3機はハマーンのキュベレイと交戦、ファンネルの砲撃により本機はふたたび右腕を失う。そして、キュベレイと一騎討ちをおこなうジ・Oを狙撃するGディフェンサーのロング・ライフルの射線上に立ちふさがり、盾となって撃破される。
漫画『機動戦士ガンダム バニシングマシン』では、シロッコによる本機の開発試験の様子が描かれている。試験段階ではバックパックにレドームを搭載した標準フレームの機体であるが、旧ア・バオア・クー空域での実戦データをもとに、その高い索敵能力をさらに延ばす形で本機を完成させている。