『MSV』が初出であるが、それ以前に大河原が本機に酷似したザクIIの頭部イラストを発表している(白を基調とする)。名称は「ザクII FS型」とされることもあるが、単に「ザクII(○○専用機)」と表記されることが多い。なお、書籍『MS大全集』シリーズでは型式番号が長らく "MS-06S" とされていたが、2013年版で修正された。
F型の頭部に30ミリ機関砲4門を増加装備し、白兵戦における火力を強化したマイナーチェンジ版。F型の生産ラインから一定の割合で改装されるが、「出来」の良い完成機を選り抜いてベース機とすることが多く、生産数はそれほど多くない。ランドセルはF型をベースに、S型に近い意匠が盛り込まれている。別の機体のために開発された新型のロケット・モーターを搭載した機体もあり、カタログスペック上はスラスター推力も向上しているが、スペック自体に幅が設けられている。
S型が登場するまでの間、上位機種のひとつとして部隊指揮官に配備されており、通信機能強化のためブレード・アンテナは標準装備となっている。また、地上での運用に重点が置かれており、防塵処理をはじめとして機体各所に陸戦向けのカスタマイズがほどこされている。そのため、S型の配備が始まるとその能力を活かした格闘機として、接近戦を主任務とする部隊に配備されている。ただし、実戦参加記録はほとんどない。
『MSV』に登場。地球攻撃軍司令のガルマ・ザビ大佐の地球侵攻作戦以前からの乗機で、F型の先行量産機を改修したとされ、パーソナルカラーである濃淡ブラウン(通称「ガルマパターン」)で塗装されている。儀礼用の機体ともいわれるが、チューンナップにより全般的に性能が向上している。第1次地球降下作戦の際にガルマが搭乗したとされるが、戦果などは不明。
漫画『機動戦士ガンダム オレら連邦愚連隊』では、一年戦争末期の北米戦線において、戦死したはずのガルマを騙るタラ・I・キケロが搭乗しジオン軍兵士への扇動に用いられるが、コルテス中尉の搭乗するピクシーによって中破されている。
漫画『機動戦士ガンダム MSV-R ジョニー・ライデンの帰還』では、「ニューヤーク市解放10周年記念展」にグフ複合試験型と共に展示されている。