スローネ ヴァラヌスのデータをもとに開発された本格的な量産機。
頭部には二つの顔を思わせるメインカメラ2基とサブコントロール・システム用カメラ2基の4基のカメラをもち、肩と腰にはX字をかたどった4本の大型GN粒子発生器が配置されている。腰部コックピットはスローネよりもシンプルにまとめられており、頭部のサブコントロールシステムによって、三大国家群の各パイロットが慣れ親しんだ操縦系に近い感覚で操作することが可能となっている。機体としては汎用性に優れる反面、各ガンダムが得意とする局面においては分が悪い。また、直接的な前駆型であるガンダムスローネとの関連性を偽装するため、外観の関連性は薄い。
機体の構成部品は、ワークローダー用という名目で世界各地の工場で分散して製造され、軌道エレベーター内の秘密工場で組み立てと最終調整が行われた。総生産数は30機。完成した機体は予備パーツとともに南極の地下施設に運び込まれ、アレハンドロの内通によって三大国家群に提供される。30機の内10機ずつが各国家群のエースパイロット達に割り当てられ、ユニオンで解体された1機を除く29機がガンダム殲滅作戦に投入される。
設定上は機体番号1から10がAEU、11から20が人革連、21から30までがユニオンに割り当てられたとされており、1番がパトリック・コーラサワー機、11番がセルゲイ・スミルノフ機、20番がソーマ・ピーリス機、21番がグラハム・エーカー機(解体されドライヴのみGNフラッグに移設)、22番がダリル・ダッジ機と設定されている。また、機体番号25の機体に搭乗していた人物がヘンリーという名前であることも判明している。
少数精鋭のガンダム達に対し圧倒的な物量差を活かし追い詰めるが、ジンクス側もソーマ・ピーリス機を除く全機が大破・喪失する。
CBの壊滅後は、擬似太陽炉の量産が軌道に乗ったことで国連軍の主力量産型MSとして増産が行われた。本機を基に複数の発展機の開発も行われ、後に本機はジンクス系の初代機という意味で「ジンクスI(ワン)」と呼ばれるようになる。表向きは2311年に制式量産が開始され、発展機もその際に発表されたとされている。なお、部材ごとの更新はあるものの、後続のジンクス系の基本構造はこの初代機からほとんど変更されていない。
ジンクスは開発初期段階ではオリジナルの太陽炉を搭載することを想定していたが、結局オリジナルの太陽炉の製造は断念され、擬似太陽炉が搭載された。本機の設計プランの中には、オリジナルの太陽炉を搭載するための仕様が残されている(オリジナルの太陽炉を搭載した場合、不要となる始動機が機体の外にあるのはその名残である)。ジンクスIII以降の機体では、擬似太陽炉の性能が向上したことでオリジナル炉を搭載する理由が薄れたため、この仕様は廃止された。