『機動戦士ガンダム』に登場。
水陸両用MSと同時期に開発され、初めて実戦投入された水中用MAである。ジオン公国軍ではコストの問題から特定の運用に限定した複数のMA開発計画が同時に進行しており、その中で本機が最も早く完成する。開発は先行していた同じMIP社製のビグロをベースに行われ、開発着手から1か月半という短期間で完成している。連邦軍の南米大陸からの海上交通線を攻略し、連邦欧州軍の体力をそぎ落とす任務を想定されていた。
機首の嘴状の部分に遠距離ソナーを備え、推進には水陸両用MSと同様に熱核水流ジェットエンジンを用い、単独で地球一周が可能なほどの航続距離を備える。また、水中での高速戦闘を得意とし、火力・運動性能ともに同時代の水陸両用MSを凌駕する。その一方で、水中・水上以外では行動不可能な弱点を併せ持つ。小型潜水艦並のサイズでありながら航続距離においては中型潜水艦をしのぎ、大型艦艇並の戦力を有している。サンディエゴ基地の潜水艦ドックで計3機が建造され、メキシコ湾を拠点とした大西洋上でテストが行われた。うち1機はマッド・アングラー隊に支給され、ホワイトベース隊と交戦し撃破されている。残りは連邦軍の海上艦隊に対しての攻撃に使用され、マダガスカル沖で終戦を迎え、接収されている。
魚雷および対空ミサイルを装備し、水中・水上の敵どちらにも攻撃可能である。この対空ミサイルはブーメラン状の整流板が設置されているため、ブーメランミサイルとも呼ばれる。また、機体左右に「フレキシブル・アーム」を介して装備されている鉤爪「グラブロ・クロー」は直接敵機や敵艦船の装甲を破壊でき、航行時には機体後方に折り畳むことにより抵抗を軽減し、補助推進装置としても機能する。メイン・カメラは水中用のモノアイを装備するほか、クチバシ状の機首にソナーや各種センサーも内蔵している。また、量産機ではこの機首部分にメガ粒子砲を搭載することが計画されていたが、量産化は実現せず計画のみにとどまっている。
アニメ『機動戦士ガンダム』第28話では、連邦軍のヒマラヤ級空母を一撃で屠った。さらにベルファスト基地よりジャブローに向かい飛行中のホワイトベースに、ズゴック2機を曳航しつつ水中航行で追いつき、潜航したままブーメランミサイルの猛射で追い詰めるなど、MAの力を見せつける。水中に入ったガンダムとも戦って圧倒、クローアームで捕獲して片足をもぎ取るが、頭部コクピットにビームサーベルを突き立てられ撃破された。搭乗したフラナガン・ブーンがシャア・アズナブルに対し借用を懇願していたことから、元来シャアに与えられたMAと考えられる。劇場版『機動戦士ガンダムII 哀・戦士篇』では、ガンペリーに搭乗したミハル・ラトキエの放ったミサイルにより撃破された。