宇宙世紀0080年10月13日に施行された「連邦軍再建計画」の発動にともない、連邦軍首脳陣は一年戦争において互換性の低いバリエーションが多数存在することとなったジム系の規格統一化を図るべく、生産性や部品調達においては平均値を指標としつつも高性能化を達成するという、本来であれば矛盾する目標を掲げる[6]。
本機の設計のベースとなっているのはジム・スナイパーカスタム(SC型)やジム・コマンド(G型)であるが、これらは本格的な量産を前提としておらず、そのままの形での量産化は不可能であった。これには戦後の経済情勢が大きく影響しているといわれるが、実際には同時期に「ガンダム開発計画」が秘密裏に進行しているというう状況下にあり、手もちの資材や施設を流用しなければならないという事情もあったといわれる。
そこで注目されたのがガンダムNT-1である。同機はもともと「ガンダムの量産化」を目標として設計されており、原型機よりユニット化が進んでいた。さらに、開発を推進していたオーガスタ基地には、相当数の未組立のユニットが生産されたままとなっていた。
ジム改をベースに、フレームを最大限に活かしつつガンダムNT-1の構造を取り込むことで、それまでの機体と比較してバランスに優れた扱いやすい機体となる[7]。ただし、その分性能的に突出する部分はなく、「特長がないのが特徴」と揶揄されることもある。
パワード・ジムの実験結果にもとづいて[10]各部スラスターやジェネレーターの強化がおこなわれた結果、推力は従来のジムと比較してほぼ倍、出力はガンダム・タイプ並みとなり[12]、機動性や運動性が向上している。また、サブ・スラスターのトリムや四肢のアクチュエターのレスポンスやトルクなどが機体ごとに調整可能なように改装されている。デラーズ紛争以前の連邦製量産機としては最上位機種に位置づけられ、本格的な量産計画が策定されるものの、性能に比例して製造コストが高く、生産数は極端に少ない。おもにエース・パイロットに優先して配備されるが、もともとエース用に製造されたともいわれる。
デラーズ紛争終結後は、開発チームを含むプロジェクト自体がティターンズの管理下に置かれ、若干の設計変更ののちジム・クゥエルとして生産ラインが切り替えられている。
OVA『0083』第3話で初登場。カラーリングはほぼ全身を薄い青緑で塗られている。ジオン公国残党軍「デラーズ・フリート」に強奪されたガンダム試作2号機の奪還任務を受けたアルビオンにジャブローから補充された3機が配備され、補充パイロットのアルファ・A・ベイト中尉とベルナルド・モンシア中尉が搭乗する。モンシアは配属直後の本機を隊長のサウス・バニング大尉に無断でもち出し、コウ・ウラキ少尉操縦のガンダム試作1号機と模擬戦をおこなうも敗れる。