ヤクト・ドーガは、「ガンダムシリーズ」に登場する架空の兵器。有人操縦式の人型機動兵器「モビルスーツ」(MS)のひとつ。初出は1988年公開のアニメーション映画『機動戦士ガンダム 逆襲のシャア』(以下『CCA』)。
新生ネオ・ジオン軍の主力量産機ギラ・ドーガの改良型で、特殊な能力を持つ「ニュータイプ (NT)」および「強化人間」用に開発された試作機。ギュネイ・ガスおよびクェス・パラヤ(クェス・エア)が搭乗、それぞれの機体は塗装や頭部形状、携行武装が異なるが、性能的な違いはない。
試作1号機。後頭部に飾りツノを装備し、モノアイ・シールドの周囲が縁取られている。塗装は赤と銀色を基調とする。シャアの乗機として赤く下地処理されるが、専用機としてサザビーが開発されることで搭乗者不在となり、予備機となる。その後、シャアを追ってネオ・ジオン入りしたクェスの乗機となり、2号機よりもファンネルのコントロール精度が高く、継戦能力を重視した武装と併せて戦闘支援向けのセッティングがなされる。
慣熟訓練後にルナツー占拠作戦で実戦参加。父・アデナウアー・パラヤの乗る連邦軍のクラップ級巡洋艦のブリッジを破壊した際、その寸前に同艦から放たれたミサイルにより右腕を破損する。作戦終了後はムサカに帰還するが、クェスはアクシズに先行したシャアを追って破損したままの本機で発進しようとするが「被弾したヤクト・ドーガなど放出してしまえ」という艦長の厄介払いな対応で発進を許された。クェスが強引にサザビーのコックピットに乗り移った為、本機は宇宙空間を漂流していたが後に回収され、クェスがα・アジールに搭乗するため、その後は登場しない。小説『機動戦士ガンダム 逆襲のシャア』(ハイ・ストリーマー)では、クェスは最期までヤクト・ドーガに搭乗しており、作中にα・アジールは登場しない。雑誌『ガンダムマガジン』第4号(1991年発行)掲載の漫画「νガンダム秘話 ネオ・ジオンの亡霊」では、赤い塗装の同型機が登場。女性パイロットが搭乗し、「シャアの反乱」から10か月後の宇宙世紀0094年に、追撃するジェガン部隊を振り切ってバリュートで地球に降下。この際にはビーム・アサルトライフルを携行している。さらに10か月後、海岸線で捜索隊のマサダ中尉が搭乗するνガンダムと交戦し、相討ちとなる。この時にはパイロットは搭乗せず、サイコミュの精神感応によって外部からコントロールをおこなっている。