OVA『機動戦士ガンダム0083 STARDUST MEMORY』に登場する長距離支援用の超重MS。
ドムに採用された熱核ジェットエンジンを採用しており、背部の大型熱核ホバーユニットは地面にまで達し、熱核ホバーユニットを搭載した両脚とあわせ、ほとんど極太の三脚に近い形状になっている。この台形状シルエットの鈍重な外見に似合わない高い機動性を誇り、陸上での最高速度は220km/hである。この機体の最大の特徴とも言える主武装の680mmカノン砲は、劇中でトリントン基地司令部を一撃で破壊したように、絶大なる威力を誇る。このカノン砲を運用するため複座機となっており、前方に操縦士、後方に射撃手が搭乗する。ただし、操縦系の切り替えにより1人での運用も可能である。また、カノン砲は背中に2つに折りたたまれており、砲撃時には組み上げて両肩の間から頭代わりに砲身を突き出して運用する。なお、本機に元々頭部はなく、モノアイは胸部中央に突出した「首」に位置している。
近距離戦に対しては肩部8連ミサイルランチャーとバルカン砲のみの武装であり、劇中の格闘戦では機体の質量をもって体当たりをするに留めるなど、近距離戦を苦手としている。設定上はビームサーベルも装備可能であるが、劇中では装備していない。
本機は一年戦争末期に生まれた試作機で、生産数、実戦参加の有無、戦果なども不明な点が多い。公国軍残党のデラーズ・フリートは、終戦から3年後、この機体をトリントン基地への攻撃に投入している。本機は記述のように主砲の一撃でトリントン基地司令部を一撃で破壊して連邦軍の指揮系統をも一撃で破壊、ガンダム試作2号機強奪に貢献したが、その後の追撃戦の際にガンダム試作2号機を逃がす盾となり、撃破された。
漫画『機動戦士ガンダム バニシングマシン』には、オデッサ作戦後に故障によって補給線上に取り残され、単機勇戦する機体が登場する。
「電撃ホビーマガジン」の雑誌企画『機動戦士ガンダム ファントム・ブレット』には、ザメルの680mmカノン砲を改造した「ザメル砲」が登場する。一年戦争後に月に潜伏していたジオン軍残党が、月面に落下していたムサイの残骸から回収した680mmカノン砲を基に制作したもので、艦載砲用のものを流用した砲座などが増設されている。ザクII(砲手用)、ザクII(測距手用)、ゲルググJの3機によって運用されており、曲射による狙撃テロに用いられていた。
漫画『機動戦士ガンダム0083 REBELLION』では、ヨーツンヘイムの同型艦「ウドガルド」に搭載された1機が、ヒルドルブ改らとともに、地球に落下しようとするスペースコロニー「アイランド・イーズ」内部に進入する連邦軍部隊を迎え撃つ。また、同艦の搭載機であるヅダのうち1機が、単独で「ザメル砲」を運用している。